ついに始まった交流戦。この「因縁の対決」を見逃すな! (2ページ目)
4月だけで3勝をマークした藤浪晋太郎 中田は大阪桐蔭の1年の時から甲子園に出場し、打っては豪快な一発、投げては140キロ代後半をマーク。一躍、怪物誕生と騒がれた。その後も順調に成長した中田は、高校通算87本塁打を記録。一方の菅野は名門・東海大相模(神奈川)のエースとして活躍するも、甲子園出場経験はなし。その後、東海大学に進み才能を開花させた菅野だが、「同級生でいちばんのバッターである中田と対戦したい」とずっと思っていたという。
巨人と日本ハムの対戦は、5月19、20日の札幌ドーム、6月5、6日の東京ドームの計4試合。もし実現すれば、今や名実ともに日本ハムの4番に君臨する中田に対し、菅野がどんなピッチングを披露するのか。初めてとなる同級生対決も大いに沸きそうだ。
その菅野と再戦を希望しているのが、ロッテの唐川侑己だ。ふたりが対戦したのは、高校3年生の6月。練習試合でのことだった。成田(千葉)のエース・唐川と菅野の投げ合いとあって、練習試合にも関わらず、スカウトが大勢押し寄せた。結果は2-2の引き分けに終わったが、菅野が19三振を奪えば、唐川も2ケタ奪三振をマークするなど、ハイレベルな投手戦を演じた。唐川が「高校の時は勝負がついていないので、対戦したい気持ちはあります」と言えば、菅野も「同世代には負けたくない」とキッパリ。今度こそ決着をつけることができるのか、こちらの同級生対決からも目が離せない。
ちなみに、甲子園で唐川と投げ合っているのが野村祐輔(広島)。07年センバツ1回戦で野村の広陵(広島)と唐川の成田が対戦。試合は両エースの投げ合いで1-1のまま延長に突入。そして12回に広陵が1点を挙げ、これを野村が守り切った。野村は試合後、「いい投手だったので、すごく意識した。気持ちだけは絶対に負けないつもりだった」とライバル心むき出しのコメントを残している。ケガから復帰したばかりの野村だが、再びライバルに勝って勢いをつけたいところだろう。
さらに、7年前の夏に甲子園で対戦しているのが、大嶺祐太(ロッテ)と丸佳浩(広島)だ。大嶺は離島初の甲子園を果たした八重山商工(沖縄)のエースとして登場し、1回戦で対戦したのが当時2年生の丸がいた千葉経大付だった。3番ライトで出場した丸は、3回にライト前にヒットを放ったが、大嶺に対して4打数1安打2三振。試合も9回二死から同点に追いつかれ、延長10回6-9で惜敗。悔しさの残る結果となった。だが、それからプロの世界へと足を踏み入れたふたり。丸は広島の中軸として活躍し、大嶺も1040日ぶりに白星を飾るなど、復活をアピール。高校時代は決して注目を集めた対決ではなかったが、今はふたりの活躍がチームに与える影響は少なくない。それだけにもし実現すれば、なかなか味のある対決になりそうな予感がする。
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