交流戦直前。「実力のパ」は好調・巨人を止められるか?

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

ここまで4勝負けなし。防御率は12球団トップの0.85をマークしている成瀬善久ここまで4勝負けなし。防御率は12球団トップの0.85をマークしている成瀬善久 5月14日からセ・パ交流戦が幕を開ける。昨年は巨人がセ・リーグのチームとして初めての優勝を飾り、パ・リーグの8連覇を阻止した。その巨人は交流戦の優勝を機に、セ・リーグペナントレース、日本シリーズ、アジアシリーズと完全制覇。今シーズンもここまでセ・リーグの首位に立つなど、勢いはとどまるところをしらない。パ・リーグのチームにとっては「何としても巨人を止めたい」、そんな思いだろう。

 昨年交流戦でパ・リーグチームの対巨人戦の成績は以下の通り。

日本ハム...2勝2敗(得点15/失点13)
西武...1勝3敗(得点11/失点15)
ソフトバンク...0勝4敗(得点5/失点16)
楽天...1勝3敗(得点5/失点17)
ロッテ...2勝2敗(得点13/失点15)
オリックス...1勝3敗(得点9/失点18)

 日本ハム、ロッテは5割を死守したが、他のチームは負け越し。日本ハムを除いては、得点よりも失点が多く、投打ともに力負けした感は否めない。なかでも、巨人に対し21勝11敗だったソフトバンクが4連敗を喫するなど、精彩を欠いてしまった。

「ソフトバンクは杉内(俊哉)、ホールトンが巨人に移籍したのをはじめ、和田(毅)もメジャー移籍し、三本柱を失った影響が大きかったと思うのですが、一番の理由は巨人投手陣を打てなかったこと。打つべき人が打たないと、勝負になりません」

 そう語るのは、評論家の山田久志氏だ。山田氏が言うように、昨年巨人戦で内川聖一が打率.235、松田宣浩が.071とポイントゲッターのふたりがブレーキになるなど、ソフトバンク打線は4試合でチーム打率.157、得点も5点しか奪えなかった。ソフトバンクに限らず、他の5チームも巨人投手陣を攻略したとは言い難い。

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