【ドラフト】2012年ドラフトも波乱あり!?菅野、東浜、大谷、藤浪の未来は...... (3ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • 岡沢克郎●写真 photo by Okazawa Katsuro

 そして最後にもうひとつの疑問をぶつけてみた。メジャー挑戦を表明した大谷を指名する球団はあるのかということだ。本人がメジャー挑戦を表明したとはいえ、ルール上、NPB各球団の指名は可能。パ・リーグ某球団のスカウトは、「大谷くん本人が会見を開いて、あれだけはっきり意思表示したわけですから、国内の球団が指名したからといって、『考えを変えます』とはならないでしょう。そのリスクを冒してまで指名する球団はないと思うのですが……」と言う。

しかし、ドラフト2日前の10月23日、日本ハムの山田正雄GMが大谷の指名を示唆し、球界が揺れた。「獲得できる選手を選ぶのではなく、ナンバーワンの選手を指名するのがドラフトであり、それがファイターズのスカウティング」と理由を語ったように、昨年の菅野の指名同様、今年もその姿勢は一貫している。

 例年、ドラフト当日まで情報を漏らさない日本ハムが、今回あえて事前に公表したのは、大谷サイドに対する配慮と、当日になって強行指名に踏み切った場合、一部で起きるであろう“密約説”を封じる狙いもあってのことだろう。ただ、現状では指名したとしても入団拒否の可能性は高く、日本ハムが最終的にどのような判断を下すのか。その瞬間まで予断を許さない。

 昨年は菅野の強行指名に沸いたが、果たして今年はどんなドラマが生まれるのか。いよいよ今日、運命の時を迎える。

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