2012.10.12

【プロ野球】セ・リーグCS。エース不在の中日が見出す活路とは?

  • 阿部珠樹●文 text by Abe Tamaki
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

右肩痛により二軍調整を続けていた浅尾拓也だが、ここにきて調子を取り戻してきた 75勝53敗16分――貯金22を作りながら、ジャイアンツに10.5ゲーム差をつけられ2位に終わったドラゴンズ。とはいえ、パ・リーグ優勝のファイターズが74勝59敗11分だから、いかに戦力が充実していたかがわかる。

 そのドラゴンズだが、10月13日から始まるクライマックス・シリーズ(CS)ファーストステージでセ・リーグ3位のスワローズと戦う。軽く一蹴してジャイアンツとの決戦に進みたいところだが、大きな不安材料がある。それがエース・吉見一起の離脱だ。

 今シーズンだけでなく、昨シーズンのCS、日本シリーズでも抜群の安定感を見せた柱の不在は、守り勝つ野球のドラゴンズにとって大きな痛手になるはずだ。この穴をドラゴンズはどうやって埋めていくのだろうか。

「早い回からどんどんリリーフをつぎ込むのではないでしょうか」

 そう予測するのは、かつて中日、ロッテで活躍し、横浜ベイスターズ(現・横浜DeNAベイスターズ)の監督を務めたこともある評論家の牛島和彦氏だ。

「先発は山内壮馬、中田賢一、ソト、川上憲伸あたりが出てくるでしょうが、いずれにしても柱になるのは厳しい。逆にいえば、長い回を引っ張らなくてもいい。4回、5回からリリーフをつぎ込むといったペナントレースではあまり見られない投手起用をすると思います」

 ドラゴンズ攻撃陣もチーム打率.245(リーグ3位)、得点423(リーグ4位)と、決して大量点が期待できる打線ではない。先制した場合はもちろん、リードを許した展開でもそれ以上傷口を広めないために早め、早めの交代をしてくるというのだ。それを可能にするのがドラゴンズのリリーフ陣の層の厚さだ。

「普通のチームは、勝ちパターンでのリリーフは3人ぐらい。それがドラゴンズの場合は2試合分、つまり任せられるリリーフが6人ぐらいいる。1勝の重みがペナントレースとまったく違ってくる短期決戦なので、出し惜しみする必要はない。どんどん起用してくると思いますよ」