2012.09.26

【プロ野球】
掛布雅之が語る「タイガースの現在と未来。そして監督……」

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 説田浩之●撮影 photo by Setsuda Hiroyuki

1955年、千葉県生まれ。習志野高から73年にドラフト6位で阪神に指名され入団。本塁打王3回、打点王1回など、タイガースの主軸として活躍し、85年の日本一に大きく貢献。4代目『ミスター・タイガース』として絶大な人気を博した掛布雅之インタビュー

 現役時代はミスター・タイガースとして1985年の日本一に貢献した掛布雅之氏。だが、88年に33歳の若さで現役を引退してから、一度もタテジマのユニフォームには袖を通していない。そして今、低迷を続けるタイガースの救世主として”掛布監督待望論”が上がっている。そこで掛布氏を直撃し、「タイガースの現在と未来」、そしてご自身の未来についても語ってもらった。

―― 今シーズンのタイガースの戦いを振り返って、掛布さんの率直な感想は?

「和田監督がどういう野球を目指していたのかが見えてこなかったですね。昨年から統一球が導入され、これまでのように打ち勝つ野球が難しくなってきた。そこでオープン戦などではバントや走塁などに力を入れ、1点をいかに取るかという野球を実践していたので、投手を中心に少ない点を守っていく野球をするのかなと思っていたんです。ところが、シーズンに入ると昨年のメンバーとほとんど変わっていないし、野球もそれほど変わっていない。つまり和田監督の目指していた野球と、今のメンバーでできる野球に多少のズレがあったかもしれないですね」

―― 戦力的には?

「さすがにジャイアンツには勝てないなと思っていましたが、それ以外のチームと比べて劣っていると感じたことはなかったです。それだけに早々と優勝争いから脱落してしまったことは残念ですし、想像もしていませんでした」

―― 昨年同様、今シーズンも得点力不足に泣きました。いちばんの原因は何だったのでしょうか。

「金本(知憲)が右肩を負傷するまでは、間違いなく彼がタイガース打線を引っ張っていました。でも、負傷してからは思うようなバッティングができず、代わりに打線を引っ張っていたのがマートンとブラゼルだったんです。だから開幕前、僕はこのふたりの外国人をどう起用していくのか、すごく興味があったんです。マートンはケガで出遅れてしまいましたが、ブラゼルはすごく調子がよかった。だからブラゼル中心の打線を組んでも良かったのかなと思います」