【プロ野球】ロッテ・角中勝也「四国ILのためにも、もっと打ち続けたい」

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 荒川祐史●写真 photo by Arakawa Yuji

交流戦では首位打者を獲得し、独立リーグ出身の選手として初のオールスターにも選出された交流戦では首位打者を獲得し、独立リーグ出身の選手として初のオールスターにも選出されたロッテ・角中勝也インタビュー

 昨年最下位だった千葉ロッテマリーンズだが、今シーズンは開幕から好調をキープし、前半戦を首位で折り返した。そのチーム躍進の大きな原動力となったのが、プロ6年目の角中勝也だ。開幕こそ二軍で迎えたが、4月14日に一軍に上がるとそこから安打を量産し、交流戦では打率.349をマークして首位打者を獲得した。層の厚いロッテ外野陣で不動のレギュラーとなり、今やチームにとって欠くことのできない存在となった。今シーズン、好調を続けている理由は何なのか? その秘密に迫った。

―― 前半戦を終えて、打率.313でパ・リーグ第4位。ここまでの成績を自分なりにどう評価されていますか?

「試合に出させてもらっているのは嬉しいですけど、最近はあまり打てていないので......。自分の中では『もっとやれた』という感覚はありますね。まだまだ打ち損じも多いですし、もっと確実性を高めていかないといけないですね」

―― 4月中旬にスタメンに定着してからバッティングは好調を維持し、交流戦では首位打者。今シーズン、何かを変えたというのはあったのですか?

「基本的には何も変えていませんし、変わってないと思います。ただ、昨年のシーズン終盤あたりに『これだ!』という感覚があったんです。簡単にいえばタイミングなんですけど、これまでは始動が遅く、差し込まれることが多かった。それをピッチャーのリリースの時には、打つ準備がすべてできている状態にしたんです。そうすることでしっかり振れるようになり、強い打球がいくようになりました」

―― すべてはタイミングだと。

「タイミングがしっかり取れている時は、150キロのボールでも速く感じないですし、大げさかもしれないですけど、止まって見えます。逆にタイミングが合わない時は、140キロのボールでも速く感じますし、振り遅れますね」

―― ただ、今シーズンの開幕は二軍で迎えました。

「そのことが今の成績にもつながっていると思います。昨年のシーズン終盤はスタメンで起用されることも多かったですし、『今年こそ!』という気持ちでいましたから、すごく悔しかったですね。ただ、二軍行きが決まった時に首脳陣から『お前のような選手は、ベンチに置いておくよりもスタメンで使うタイプ。一軍に上がった時はスタメンで使うからな』と言われたんです。確かに、足も特別速いわけではないですし、守備だって決してうまくはない。とにかく打って結果を残すしかないんだと、いい意味で開き直ることができました」

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