【MLB】サイ・ヤング賞への期待も! 今永昇太&山本由伸が示したメジャー2年目の進化 (4ページ目)
「昨年からフォアボールを出さないようにすごく意識してやっているけど、ずっとそうやっているうちに、フォアボールを出さないことが目的になってしまった時がありました。(2、4回ともに)結果的に(マックス)マンシー選手にフォアボールを出してしまいましたけど、おそらく勝負していたら打たれていたかもしれないと。そういうマインドもあったので、『彼と勝負しなくてよかった。次からまた頑張ればいいんじゃないか』とマインドの切り替えをしました」
この日の今永はフォーシームが45%、スプリットが39%を占め、13%のスイーパーも効果的に使った。そのなかで特に手応えを感じたのがフォーシームだった。
「今日のストレートはものすごく自分のなかでも手応えがありました。これくらいの真っすぐを最低ラインに保っておけば、いつも自信を持って投げられると勉強になりました。アメリカの環境は湿気があったり、乾燥していてボールが飛んだりといろいろありますけども、いつでも今日みたいな最低ラインの真っすぐは投げたいと思います」
今季開幕戦のフォーシームは平均148.16キロ(92.6マイル)。あらためて質の高さを物語ったのが、平均2534回転(毎分)、最高2684回転(毎分)という球質だった。この"最点ライン"を維持できれば、昨季、そして今季開幕戦のカブス戦のように、安定感の高いピッチングを続けていけるだろう。
想定どおりのピッチングで4回まで無安打に抑えた今永は、今季初戦をこう振り返った。
「僕にとってミッションはふたつあると思っていました。まずはいいゲームをすること。もうひとつはこの試合にチームが勝利すること。いいゲームをすることはできたと思うけど、もうひとつの試合に勝つことができなかったのでアメリカに持ち帰って、またチャレンジしたいと思います」
史上初の開幕戦日本人対決で、大役を任されるだけの力を示した山本と今永。メジャー2年目のふたりに、大きな期待をかけたくなるような投げ合いだった。
著者プロフィール
中島大輔 (なかじま・だいすけ)
2005年から英国で4年間、当時セルティックの中村俊輔を密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『山本由伸 常識を変える投球術』。『中南米野球はなぜ強いのか』で第28回ミズノスポーツライター賞の優秀賞。内海哲也『プライド 史上4人目、連続最多勝左腕のマウンド人生』では構成を担当。
フォトギャラリーを見る
4 / 4