打者・大谷翔平の進化をデータで分析 規定打席に達した2021年から大幅に改善してきたふたつの数字とは? (3ページ目)

  • 井本佳孝●取材・文 text by Imoto Yoshitaka

 ベッツ、大谷とともに「MVPトリオ」呼ばれる3番のフレディ・フリーマンは、打率.301、3本塁打、21打点とベッツや大谷に比べると数字は見劣りする。だが、2022年は打率.325、昨年は打率.331と安定感ある打撃を見せているだけに、シーズントータルではよりよい数字を残すことが期待される。

 ほかにも、正捕手を務めるウィル・スミスは打率.331、6番または4番で起用されるテオスカー・ヘルナンデスが10本塁打を放つなど、誰かが不調に陥ったとしても少々のことでは崩れない質、量ともに十分な選手が揃っている。昨シーズンまで所属したエンゼルスは、大谷とマイク・トラウトのふたりに依存することが多く、そのトラウトも故障離脱が多かったため、大谷にマークが集中していた。しかし、ドジャースではその負担が軽減され、自身の好結果につながっている。

 打者・投手として結果を残してきた2021年からの3年間を経て、打者に専念する移籍1年目で最高の滑り出しを見せた大谷。リーグをまたいでの2年連続本塁打王やMVP獲得、トリプルスリー達成にも期待が膨らむ。ドジャーブルーのユニフォームを身にまとった大谷の躍動から目が離せない。

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