藤浪晋太郎のメジャーデビュー戦を現地観戦 岩田稔が見た今後の改善点と期待「ゴロアウトが増えればもっと勝てる」
オークランド・アスレチックスの藤浪晋太郎が4月2日(現地1日)のロサンゼルス・エンゼルス戦でメジャー初登板を果たした。160キロを超すストレートを武器に1、2回を三者凡退で切り抜けた藤浪だったが、3回に四球から崩れ、8点を奪われ途中降板。ほろ苦いメジャーデビュー戦となった。この試合を現地で観戦していた大阪桐蔭、阪神の先輩である岩田稔氏に、藤浪のピッチングはどう映ったのか。
デビュー戦は2回途中8失点とメジャーの洗礼を浴びた藤浪晋太郎この記事に関連する写真を見る
【1つの四球で受け身になった】
── 場内にBon Joviの『It's My Life』が流れるなか、初登板を迎える藤浪晋太郎の姿についてはどんな印象を受けましたか?
岩田 大阪桐蔭から阪神にドラフト1位で入団し、当時はまだ痩せていたあの晋太郎がついにここまで来たか!というワクワク感でいっぱいでした。応援する僕たち、ファンのみなさんからの"パワー"を間違いなく受けとってマウンドに上がったと思います。
── 初回は三者凡退。テイラー・ウォード、マイク・トラウトを空振り三振、大谷翔平はファーストゴロ。球数も11球と理想的な立ち上がりに見えました。
岩田 とくに大谷選手に対しては、今まで分が悪い印象がありました。ただ、今日の対戦ではしっかり腕を振って勝負しにいっていましたし、ボール自体も悪くなかった。
── 2回もレフトフライと2つの空振りの三振。1回から6者連続アウトをとるなど、見事なピッチングでした。
岩田 初回の勢いそのままに、攻める投球ができていました。最高の立ち上がりでしたね。
── その2回に、ピッチクロック・バイオレーションで1球ボールと判定されるシーンがありました。ピッチクロックとの相性についてはどんな印象を受けましたか。
岩田 キャッチャーとの意思疎通、呼吸、テンポを合わせることが今まで以上に大事なルールだと思います。慣れるまで多少時間はかかるかもしれませんが、その部分に関してはしっかり取り組んでやっていかないといけないでしょうね。
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著者プロフィール
オカモト"MOBY"タクヤ
1976年生まれ、千葉県市川市出身。1995年結成、"LIVE CHAMP"の異名を持つロックバンド「SCOOBIE DO」のドラマー兼マネージャー。ドラマーとして、またDJとしても国内外で精力的に活動。2017年からMLBコメンテーターとして活動を開始、現在はJ SPORTS、SPOTV NOWなどでMLB中継の解説及び実況を担当。2022年4月に初の著書『ベースボール・イズ・ミュージック〜音楽からはじまるメジャーリーグ入門』(左右社)を出版、2023年度の野球文化學會・奨励賞を受賞。アメリカ野球殿堂図書館にも配架されている。2024年7月、シカゴ・カブス制作の2025年3月開催ジャパン・シリーズCM『Someday is now. See you in Tokyo.』に日本語実況アナウンサー役としてナレーション出演。2023年〜NHK『ミュージックMLB』ナレーション及び取材協力を担当。
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