『SHOーTIME』の著者が語る「大谷翔平はメジャー史上において特別な存在。ベーブ・ルースより上だと思っている」 (4ページ目)

  • 佐々木亨●文 text by Sasaki Toru
  • photo by Taguchi Yukihito

『SHOーTIME 大谷翔平 メジャー120年の歴史を変えた男』の著者であるジェフ・フレッチャー氏『SHOーTIME 大谷翔平 メジャー120年の歴史を変えた男』の著者であるジェフ・フレッチャー氏この記事に関連する写真を見る── 2022年シーズンも大いなる活躍をした大谷選手ですが、ア・リーグMVPには選出されなかった。ヤンキースのアーロン・ジャッジ選手のMVP受賞をどう思われましたか。

「たしかにジャッジの打撃は、ここ何十年で見たことがない圧倒的なものでした。そして、彼が所属するヤンキースが地区優勝するチームだった。つまり、勝つチームにいたということが、選出された要因だったと思います。それでも、私自身は大谷がMVPであるべきだったと思います。残念なことですが、2021年に同じようなことを大谷はやってしまったから、2022年は当たり前のことのように受け止められてしまった。ものすごいことを当たり前にとらえられているというところが、2022年の結果だったと思います」

── 大谷選手の2023年は、どんなシーズンになると思いますか。

「健康体でさえいれば、2022年と同じような活躍をすると思います。間違いなく、2023年シーズンもいい方向に進んでいくと思います。今後の二刀流が、この先3年なのか5年なのか、さらにもっと長い期間続くのか。それは誰にもわからないことです。だって、今までそれをやった選手がいないわけですから。比べようがないですからね。体のことは本人にしかわからない。ただ、二刀流を長くやってほしいというのは私の願いです」

── 最後に、『SHOーTIME 大谷翔平 メジャー120年の歴史を変えた男』で一番伝えたかったことをお聞かせください。

「日本のみなさんに、彼がアメリカでどれだけ偉大な選手なのかということを伝えたかった。それから、メジャー史上においても、彼がどれだけ特別な地位を築いているのか、それを再確認してほしかった。そんな思いが、この本には込められています」


ジェフ・フレッチャー/1969年生まれ。カリフォルニア州ロサンゼルス在住。オレンジ・カウンティ・レジスター紙の記者。メジャー取材歴24年で、米野球殿堂入りを決める投票資格も持つ。2013年よりエンゼルスを担当し、大谷の取材に関してはMLBルーキーイヤーから密着取材を続けている。

 【タイトル】『SHO-TIME 大谷翔平 メジャー120年の歴史を変えた男』

【著者】ジェフ・フレッチャー

【訳者】タカ大丸

【発売日】2022年7月12日

【定価】1,980円(10%税込)

【判型/仕様】四六判ソフトカバー

【発売】株式会社徳間書店

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【著者プロフィール】佐々木亨(ささき・とおる)

スポーツライター。1974年岩手県生まれ。雑誌編集者を経て独立。著書に『道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔』(扶桑社文庫)、『あきらめない街、石巻 その力に俺たちはなる』(ベースボール・マガジン社)、共著に『横浜vs.PL学園 松坂大輔と戦った男たちは今』(朝日文庫)などがある。

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