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戦列復帰も「筒香嘉智がレギュラーに座り続けることは難しい」。現地記者が予想するDFAの可能性と今後の起用法 (3ページ目)

  • 澤良憲●取材・文 text by Sawa Yoshinori
  • photo by Getty Images

 さらに地元紙『ピッツバーグ・ポストガゼット』のジェイソン・マッキー記者も「チャビスは、パイレーツにとって最良の選択肢だった。守備もうまく、打撃では左腕からかなり打っている」と話す。同記者は筒香のIL入りが発表された日に「筒香の代わりに誰が一塁手になるのか?」と題した記事を執筆し、その中でもチャビスを推していた。そして、どの記者も「復帰後の筒香が一塁手のレギュラーに座り続けることは難しい」と予想する。前述の通り、チャビスのほうが左腕に強いからだ。

 右打者のチャビスは対左投手に対し、87打席で25安打、スラッシュライン(打率/出塁率/長打率).287/.330/.540で、長打は2二塁打、1三塁打、6本塁打の成績を残している。一方、筒香の対左腕成績は、35打席で8安打、スラッシュラインは.229/.310/.343で、長打は1二塁打、1本塁打。この違いから、「今後は相手先発次第で両者が使い分けられる」と現地記者たちは予想する。実際、メジャー復帰初戦(5日)でも、8回にヤンキースの守護神の左腕アロルディス・チャップマンがマウンドに上がると、筒香の打席でチャビスが代打に送られている。まさに、パイレーツの方針がはっきりと出た場面だと言えよう。

貧打のパイレーツで存在感を示せるか

 それでも、筒香には十分にチャンスがある。パイレーツには打撃で筒香を脅かすような選手がいないからだ。前出の『ピッツバーグ・ポストガゼット』も、同じ記事の冒頭で「今季パイレーツの打撃陣が直面した事態はまったく笑えない」と嘆くほど、パイレーツは貧打に泣いている。

 著者は各記者に、「筒香がいない間、チーム打撃は改善したか?」とも質問したが、「まだ欠けている。いくつか本塁打を放っているが、全体的にはまだ十分ではない」(『ピッツバーグ・ポストガゼット』マッキー記者)、「ヨシが不在になる前と同じに見える。チームの打撃はまだ死んでいて、三振の多さにも悩まされている」(『バックス・ダグアウト』スルボドニック記者)と返答した。

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