筒香嘉智の同期、あいつ今何してる? 11人の「2009年ドラフト1位」その後【2021人気記事】

  • 津金壱郎●文 text by Tsugane Ichiro
  • photo by AFLO

 コロナ禍においてでも、東京五輪・パラリンピックなどで盛り上がった2021年のスポーツ界。そのなかでも、スポルティーバはさまざまな記事を掲載。今年、反響の大きかった人気記事を再公開します(2021年9月14日配信)。※記事は配信日時当時の内容になります。

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 筒香嘉智の存在感が日増しに大きくなっている。

 9月11日のワシントン・ショナルズ戦でも4番でスタメン出場してヒットを放ち、これで6試合連続安打。8月16日にピッツバーグ・パイレーツに加入してから成績は24試合61打数17安打、打率.279、7本塁打、長打率は.721の高さを誇り、OPSは驚異の1点超え(1.096)をマークしている(現地9月12日時点)。

パイレーツで実力を発揮し始めた筒香嘉智パイレーツで実力を発揮し始めた筒香嘉智この記事に関連する写真を見る 筒香は2019年オフにポスティングシステムでタンパベイ・レイズに移籍し、念願のメジャーリーガーとなった。しかし、主力として期待された2020年は打率.197、8本塁打、24打点と寂しい結果に終わり、2年目の今シーズンも開幕から26試合に出場して打率.167、0本塁打、5打点とバットは湿ったまま。5月11日に戦力外となり、ロサンゼルス・ドジャースにトレードされた。

 アメリカン・リーグからナショナル・リーグへ。心機一転、東海岸から西海岸へと環境を変えたが、筒香のバットからは快音は響かず。ドジャースでも結果を残せずに6月9日に故障者リスト入りし、7月7日には戦力外。その後は3Aでプレーし、7月に打率.280、5本塁打、16打点。8月に10試合で打率.387、2本塁打、11打点と調子を取り戻し、パイレーツとの契約につなげた。

 そして今シーズン3度目の挑戦では、移籍後初打席で二塁打を放ち、次の試合からは3試合連続で代打ホームランを放って失地を回復。不器用を自認する筒香はDeNA時代から適応に時間を要するタイプだったが、メジャーでの活躍に至る経緯も実に彼らしい。

 筒香は2009年、横浜高からドラフト1位でベイスターズに入団した。ルーキー年の2010年から一軍で出場機会を与えられたものの、筒香がようやく"本物"へと進化したのは三塁手からレフトにコンバートした2014年。114試合に出場して打率.300、22本塁打、77打点をマークし、シーズン終盤には4番を任されるまでに成長を遂げた。

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