菊池雄星の投球フォームが劇的変化。
ダルビッシュも「マジすごい」と驚き
メジャーリーグは7月上旬の開幕を目指し、新型コロナウイルスの感染予防対策や選手の給与面などについて、選手会と協議を続けています。開催案が合意に至った場合は、球団の所有する球場などの利用制限も緩和し、コンディションを調整したい選手のために開放されていくでしょう。
投球フォームを改良したメジャー2年目の菊池雄星 もし無事に開幕を迎えることができれば、今季はとくに期待している日本人投手がいます。それは、シアトル・マリナーズに所属するメジャー2年目の菊池雄星投手です。その理由について、いくつか説明したいと思います。
昨年1月、菊池投手は4年5600万ドル(約59億円)でマリナーズと契約を結びました。メジャー1年目は32試合に先発登板し、規定投球回数にはわずか3分の1届かず161イニング3分の2を投げて6勝11敗・防御率5.46。残念ながら、期待に応えたとは言いがたい内容に終わりました。
セイバーメトリクスのひとつに、チームの守備力を極力排除し、純粋に投手の能力を評価した「FIP」という指標があります。この値は防御率と同じように数字が低いほうがいいのですが、菊池投手は150イニング以上投げた両リーグ計70人のなかで最下位の5.71でした。
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著者プロフィール
福島良一 (ふくしま・よしかず)
1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima)