ロボット審判導入で話題。アメリカ独立リーグの選手給料とレベルは? (3ページ目)
その独立リーグの頂点と言える3A級に位置するリーグが、ロボット審判を導入したアトランティックリーグだ。ここではメジャーで自由契約になった選手や、独立リーグやマイナーリーグで実績を残してきた選手が多数在籍している。
過去には元ロッテの渡辺俊介や阪神などで活躍した坪井智哉といった日本のスター選手が所属していたこともある。
2Aレベルと言われるアメリカン・アソシエーションリーグでは、かつてオリックスに所属していたアレッサンドロ・マエストリや、阪神、千葉ロッテで活躍したクレイグ・ブラゼルもプレーしている。2013年には同リーグからデビット・ペラルタ外野手がアリゾナ・ダイヤモンドバックスへ移籍、のちにメジャー昇格を果たし、現在もチームのクリーンアップとして活躍している。
このレベルのリーグでは数千人規模で集客できる球団も多数あり、観客動員数でメジャーリーグにひけをとらない、セントポール・セインツといった名門球団も存在する。
また今年、日本の四国アイランドリーグが選抜チームをつくり、北米遠征を行なったのだが、その遠征先となったリーグが、カナダとアメリカ、それぞれ3球団ずつが属するカナディアン・アメリカンリーグ、通称キャナムリーグだ。
このリーグの競技レベルは1Aから2Aレベルと言われている。2017年のWBCで活躍したオランダ代表のカリアン・サムス(日本代表の藤浪晋太郎からホームランを放っている)や、カナダ代表のジョナサン・マロなどが所属していた。
2015年から始まった北米遠征だが、これまで選抜チームが勝ち越したことはなく、今年も合計18試合を行ない、7勝11敗と負け越した。ここでもアメリカ独立リーグのレベルの高さをうかがい知ることができる。
私もキャナムリーグに在籍していた時期があったが、ボールのスピード、打球の飛距離などを間近に見て、選手のパフォーマンスの高さに驚愕したのを覚えている。
このように、NPBの一歩手前のレベル、もしくは匹敵するレベルで、展開されている独立リーグも少なくないのだ。そのレベルを独立リーグで味わえるのが、アメリカ野球の魅力のひとつでもあるだろう。
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