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返り討ちだ! 大谷翔平の二刀流に
立ちはだかるメジャーの強打者たち (4ページ目)

  • 永塚和志●文 text by Nagatsuka Kazushi
  • 田口有史●写真 photo by Taguchi Yukihito

ジョーイ・ボット(シンシナティ・レッズ)

 最後に紹介したいのが、リーグが違うため対戦機会はほとんどないかもしれないが、実現すれば非常に興味深い戦いになりそうなのが、シンシナティ・レッズのジョーイ・ボットだ。

 アルトゥーベやジャッジ、スタントンといった積極的にスイングしてくる打者とは対照的に、打席で異様なほどの我慢強さを見せる。これまでシーズン最多四球5度の実績が示す通り、ボットの最大の特長は選球眼のよさ。

 昨シーズン、ボットのO-スイング率(ボールゾーンのスイング率)はメジャーで最も低い15.8%と、ボール球に手を出すことはめったにない。昨年の8月には1試合5四球ということもあったほど。空振り率も5.9%と低く、打つときは1球で仕留めてくるタイプの打者といえる。

 これだけだと、ボットは選球眼がよく、ミートのうまい"巧打者"タイプに映るが、昨年は36本塁打をマークするなど長打力も兼備する。マーケットの小さいチームでプレーしているため、日本人には馴染みの少ない選手かもしれないが、メジャーで最も打ち取るのが難しい打者だ。

 今季はインターリーグでの大谷との対戦はないが、オールスター、もしくはワールドシリーズでの対戦の可能性はある。メジャー屈指の実力派打者に対して大谷はどんなピッチングを見せられるのか。大谷の真の実力が試されるのはボットとの対戦かもしれない。

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