返り討ちだ! 大谷翔平の二刀流に立ちはだかるメジャーの強打者たち (2ページ目)

  • 永塚和志●文 text by Nagatsuka Kazushi
  • 田口有史●写真 photo by Taguchi Yukihito

アーロン・ジャッジ&ジャンカルロ・スタントン(ニューヨーク・ヤンキース)

 昨シーズン、メジャー2年目ながらア・リーグ最多の52本塁打を放ったアーロン・ジャッジのいるヤンキースに、ナ・リーグ本塁打王(59本)のジャンカルロ・スタントン(前マーリンズ)が加わった。キラ星のごとくパワーヒッターの集うメジャーリーグでも、これほどのホームランデュオを揃えているチームはない。大谷との対戦も考えただけでが躍る。

 ホームランヒッターの特長として、打球を上げる能力の高さが挙げられる。アメリカのセイバーメトリクスサイト『FanGraphs』に、フライボールのうちホームランになる確率を示すHRFBという項目があるのだが、ジャッジが35.6%(メジャー1位)、スタントンが34.3%(メジャー2位)。つまり、打球が上がれば3回に1回はスタンドインになる計算となる。

 さらに、打者を評価する指標のOPS(出塁率と長打率を足し合わせた値で.900を超えると優秀な打者と言われている)で、ジャッジが1.049(メジャー2位)、スタントンが1.007(メジャー5位)と、人とも驚異的な数値を残している。

 ともに三振も多く(昨シーズン、ジャッジが208個、スタントンが163個)、大谷としてはボール球を振らせたいところだが、それだけで勝負できるはずがない。ある程度リスクを背負ってでもストライクゾーンで勝負する必要が出てくる。そのときにどんなピッチングができるのか。力と力の真っ向勝負を期待したい。

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