ダルビッシュと前田健太はドジャースを29年ぶりの世界一に導けるか (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by Kyodo News

 ふたつ目は、ダルビッシュ投手が敵地ヒューストンで相性がいいこと。ダルビッシュ投手はヒューストンで過去6試合に先発し、成績は4勝1敗・防御率2.16。41イニング3分の2を投げて、ホームランを打たれたのは3本だけでした。56個の三振を奪ってフォアボール11個と、実にすばらしい内容です。

 ヒューストンでのピッチングでみなさんも記憶に残っているのは、2013年4月2日のシーズン初登板の試合ではないでしょうか。ダルビッシュ投手が9回ツーアウトまでアストロズ打線をパーフェクトに抑え、あわや完全試合かと期待した試合です。今年も6月12日にヒューストンで投げたときは、7イニングをわずか1安打・1失点の快投を披露しました。テキサス・レンジャーズ時代に同じア・リーグ西地区だったので、ダルビッシュ投手にとってアストロズは熟知している相手です。

 そして3つ目は、アストロズがホームで圧倒的な強さを見せていること。ポストシーズンを振り返ると、アストロズはロードでの成績がよくありません。アウェーでの計5試合で13得点しか奪えず、ホームランもたった2本。投手陣も防御率7.24と大きく崩れ、1勝4敗という結果です。

 それに対して、ホームでは6勝0敗。計6試合で31得点・10本塁打を叩き出し、投手陣も防御率1.17と、まさに負けなしの無敵を誇っているのです。アストロズはホームでの絶対的な強さでワールドシリーズに進出したと言ってもいいでしょう。それを打ち崩すためにも、クレイトン・カーショウと並ぶエース級のダルビッシュ投手を第3戦の先発に起用したのだと思います。

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