ダルビッシュと前田健太は
ドジャースを29年ぶりの世界一に導けるか

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by Kyodo News

【MLBポストシーズン2017】ワールドシリーズ展望

 2017年のワールドシリーズは「ヒューストン・アストロズvs.ロサンゼルス・ドジャース」というカードになりました。今季レギュラーシーズンの成績は、アストロズの101勝61敗に対し、ドジャースは104勝58敗。ワールドシリーズで100勝以上のチームが対戦するのは、1970 年のボルチモア・オリオールズ(108勝54敗)vs.シンシナティ・レッズ(102勝60敗)」以来、実に47年ぶりの出来事です。

初のワールドシリーズに挑む前田健太とダルビッシュ有初のワールドシリーズに挑む前田健太とダルビッシュ有 アストロズとドジャースがワールドシリーズで戦うのは初めてとなります。かつてアストロズはドジャースと同じナ・リーグ西地区に在籍し、1994年にナ・リーグ中地区へ移動したのち、2013年からはア・リーグ西地区の所属となりました。したがって、過去には何度もレギュラーシーズンで戦っており、1981年にはナ・リーグのディビジョンシリーズでも対戦しています。

 今シリーズの見どころは単純明快で、「打のアストロズvs.投のドジャース」でしょう。レギュラーシーズンでアストロズは打率.282や896得点など多くの打撃部門でメジャートップの数字を叩き出し、対するドジャースはナ・リーグ1位の防御率3.38で「投手王国」の名に違(たが)わぬ数字を記録しました。

 ポストシーズンを振り返ると、ディビジョンシリーズでのアストロズは、計4試合で打率.333・8本塁打・24得点。圧倒的な打撃力でボストン・レッドソックスを粉砕しました。しかし、リーグチャンピオンシップシリーズでは、計7試合で打率.187・4本塁打・20得点。ニューヨーク・ヤンキース投手陣の好投に苦しみ、自慢の強力打線は予想外の不発に終わっています。

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