田中将大、NYでも「神の子」に。敵地ヒューストンでの救援登板はあるか

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

 ワールドシリーズまであと1勝──。ヤンキースが夢舞台に近づく大事な一戦で、田中将大がまたもや大きな貢献を果たした。

7回無失点の快投で、第1戦のリベンジを果たした田中7回無失点の快投で、第1戦のリベンジを果たした田中 最新のマスターピース(傑作)は、現地時間10月18日に行なわれたア・リーグ優勝決定シリーズ第5戦。田中はアストロズ打線を7回3安打1四球で無失点、8奪三振の快投で完璧に封じ込め、チームを5-0の勝利に導いた。これで、ヤンキースはシリーズを3勝2敗と勝ち越し。28歳の日本人右腕が立役者となり、2009年以来となるワールドシリーズ進出に王手をかけた。

「今日は、すべての球種が前回登板よりもよかった。でも、よかったからといって制球が甘くなってしまっては意味がない。その部分でうまく優位に立ちながら、相手バッターのバランスを崩せたかなと思います」

 そんな試合後の本人の言葉通り、地元ファンの期待を集めた田中の投球には躍動感と安定感があった。守備陣のミスもあって、4、6回以外は毎回走者を許したものの、ランナーを置いた場面でのアストロズは8打数無安打(5三振)。速球、スライダー、スプリットのすべてに好調時のキレがあり、重要な場面で相手打者が打球を外野まで飛ばすことすら許さなかった。

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