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負け数が先行でも、上位球団が
ダルビッシュを緊急補強したがるわけ (6ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 アストロズの強さは、下位打線をみればわかります。控え選手にもレギュラー級の実力者を擁しており、7番から9番の下位ですら打率3割前後を叩き出しています。元横浜DeNAのユリエスキ・グリエルですら7番や8番なので、このメンツで青木選手が出場しているだけでもすごいことだと思います。

 今シーズンの青木選手は主に9番打者として、シーズン前半戦は61試合に出場して打率.264・1本塁打・12打点・5盗塁という成績でした。現在ヒットの数は50本で、今年はシーズン100本に届かないかもしれません。ただ、与えられたチャンスを確実にモノにしている青木選手は、快進撃を続けるアストロズの勝利に大きく貢献しています。

 ドジャースとアストロズ。圧倒的な勝率を考えれば、今年のワールドシリーズがこの2チームになる可能性も十分にあるでしょう。投手王国ドジャースでローテーション入りしている前田投手と、超強力打線アストロズでラインナップに名を連ねている青木選手。トレード期限が近づき、ダルビッシュ投手の話題ばかりが先行していますが、常勝チームで奮闘しているふたりの日本人メジャーリーガーにも注目してほしいと思います。

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著者プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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