165cmのスター二塁手にみる、
菊池、山田がメジャーで活躍する条件 (2ページ目)
小柄選手の活躍必須要素:その①
5ツール+打率3割、出塁率4割、長打率5割の維持
メジャーリーグの理想的な選手の要素として、「5ツールプレーヤー」という言葉がよく使われる。5ツールプレーヤーとは、「バッティング・ミート力」「パワー」「走塁技術とスピード」「守備力」「送球能力」の5項目を高水準で備えている選手を指す。その5つを全て兼ねそろえた選手は、MLBの全30球団を見渡してもごくわずかしかいない。
選手の5ツールの打撃面、「バッティング・ミート力」「パワー」の能力の高さを見るうえでメジャーのスカウトが重視しているのが、打率3割、出塁率4割、長打率5割(.300、.400、.500基準)という数字だ。出塁率、長打率のどちらかが突出することで跳ね上がるOPS(出塁率+長打率)とは違い、バランスを重視した基準となっている。これらを全てカバーしているアルトゥーベは、メジャー屈指の「エリート選手」として認識されている。
小柄な選手は、見た目の印象だけで(残念なことだが)スカウトから低評価を受けてしまうことが多々あるため、能力の高さをデータで証明できる成績を維持する必要がある。体格で劣ると、特にパワーの部分に欠け、5ツールプレーヤーになることが難しいとされるが、トップレベルでプレーする際にはこのハードルをクリアしなくてはならない。
その点、山田はすでに5ツールプレーヤーの要素を満たしており、今の成績を継続できれば十分にメジャーでも活躍すると考えられる。一方の菊池は、送球能力を含め、守備に関しては文句なし。打率3割を維持しながら、出塁率と盗塁、長打を強化することで、5ツールプレーヤーに近づくことができる。
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