石井一久氏に聞く。「マエケンはメジャーで成功できるのか?」 (3ページ目)
――石井さんも、メジャーから日本復帰を果たしましたが、その時に何かをアジャストしたり、日本のマウンドやボールに戸惑ったりしませんでしたか。
「最近は日本のマウンドも、メジャーとまではいきませんが硬くなってきてますから。何を気にしてたかな……。あまりなかったですね(笑)。ボール自体は、黒田くんのようにムービングボールは使ってなかったですし。僕は、日本のボールのほうが質が良くて、握りやすいので変えたところはなかったですね。ただ、ボールの曲がり幅は小さくなるので、その曲がりを見ながら、そこは対応しました。結局は、人に聞いても仕方ないんですよ。自分でマウンドを踏みしめ、ボールを握ったときに、何をすべきなのかを自分の感覚でやっていくことが大事なので」
――日本人投手とメジャーの関係性を考えると、この先、大谷翔平や藤浪晋太郎といった若きエースたちのメジャー行きは、致し方ないところでしょうか。
「本人の次の段階へ進みたいという気持ち次第じゃないですか(笑)。ただ、メジャーに挑戦しないからといって向上心がないわけじゃない。現段階でも、いいピッチングができると思います。日本のボールとマウンドでの投球だけを見て言えば、(メジャーの)チームで2番手3番手のピッチャーでいけるんじゃないかな。実際は、アメリカのボールとマウンドで投げないと評価はできないんですけどね」
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