開幕直前。ヤンキース&レッドソックス、名門復活の予感 (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 一方、レッドソックスの「永遠のライバル」であるヤンキースも、今シーズンは期待してよさそうです。日本では田中将大投手の話題ばかり流れてきますが、実は他の投手たちも必見です。オープン戦でのヤンキース投手陣は24試合で計212イニングを投げ、209奪三振はメジャートップ。さらにフォアボール51個はメジャー6番目の少なさという、抜群の成績を残しています。

 ケガからの再起を図る2枚看板の田中投手とCC・サバシアは、オープン戦で復調の兆しを見せています。初めて開幕投手を務める田中投手は調子をぐんぐん上げており、サバシアも93マイル(約149.6キロ)をマークするなど、本来のストレートが徐々に戻ってきました。

 そして、3番手以降の先発投手がオープン戦で結果を出している点にも注目です。26歳のマイケル・ピネダは3試合の先発で12奪三振・1与四球と、素晴らしいピッチングを披露。また、オフにマイアミ・マーリンズから獲得した25歳のネイサン・イオバルディも9イニングで9奪三振・フォアボール0個と、完璧な内容です。昨年、先発投手としてメジャー4位のストレート平均時速95.7マイル(約153.9キロ)を記録したイオバルディの豪腕は、今年のヤンキースにとって大きな武器となるでしょう。

 また、リリーフ陣も頼もしいメンツがそろっています。クローザー候補には、昨年22ホールドを記録した27歳のデリン・ベタンセスを筆頭に、オリオールズからFAで獲得した29歳のアンドリュー・ミラー、アトランタ・ブレーブスからのトレードで加入した29歳のデビッド・カーペンター、ピッツバーグ・パイレーツから移籍してきた27歳のジャスティン・ウィルソン、そして昨年途中から戦力となった29歳のエスミル・ロジャースと、リリーフ全員が20代と一気に若返りました。しかも、5人とも95マイル(約152.8キロ)前後のストレートを投げる豪腕ぞろいなのです。

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