2013.11.08

MLB事件簿2013。伝説のクローザー、最後の夜

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu photo by AFLO

 大ブレイクして一躍スターになった者、疑惑の渦中にある者、そして惜しまれながら球界を去る者――。2013年もさまざまな思い出の詰まったシーズンでした。そんな球史に残る出来事を、改めて振り返りたいと思います。

※前編はコチラ

満員のヤンキースタジアムでファンに最後の別れを告げた伝説の守護神マリアノ・リベラ【2013年メジャーリーグ十大ニュース@後編】

第5位 ナ・リーグ西地区で100年ぶりとなる脅威の快進撃

 昨年オフ、ナ・リーグ西地区のロサンゼルス・ドジャースはザック・グレインキーと6年総額1億4700万ドル(約120億円)で契約し、さらに韓国球界のエース・柳賢振をポスティングシステムで落札。大型補強を敢行したドジャースは、一躍、今シーズンの優勝候補に名乗りを挙げました。しかし、開幕して2ヵ月半が過ぎた6月21日の時点で、まさかの借金12――。首位を走るアリゾナ・ダイヤモンドバックスに、なんと9.5ゲーム差もつけられていたのでした。

 しかし名門ドジャースは、ここから脅威の快進撃を見せたのです。その後、62勝27敗という怒涛の勢いで急浮上。7割近い勝率でシーズン後半を巻き返し、終わってみれば2位のダイヤモンドバックスに11ゲームもの大差をつけて地区優勝を果たしました。首位から9.5ゲームも離されながら、最終的に10ゲーム差以上つけて優勝したのは、メジャーリーグ史上3球団目の快挙です。

 過去の2球団、ひとつ目は1911年のフィラデルフィア(現オークランド)・アステチックス。そしてふたつ目は、1914年のボストン(現アトランタ)・ブレーブス。ドジャースの快進撃は、実に約100年ぶりの出来事だったのです。特に1914年のブレーブスは、首位との15ゲーム差をひっくり返してワールドチャンピオンに輝いたことで、「ミラクル・ブレーブス」と呼ばれ、球史に名を残しています。今シーズンのドジャースはリーグチャンピオンシップシリーズで敗退してしまいましたが、歴史に残る快進撃は忘れてはいけない出来事だと思います。

第4位 オリオールズの大砲、カブレラの三冠王を阻止

 昨シーズン、アメリカで最も話題となったのは、「45年ぶりの三冠王誕生」で間違いないでしょう。デトロイト・タイガースのミゲル・カブレラが打率.330・44本塁打・139打点を記録し、1967年のカール・ヤストレムスキー(元ボストン・レッドソックス)以来となる三冠王に輝きました。