ダルビッシュ有も、上原浩治も......振り返れば「NOMO」がいる! (2ページ目)
野茂が自らの力でメジャーのマウンドを勝ちとった18年前、投げるたびに「日本人メジャー記録」が生まれていった。ちなみに、メジャーの日本人初本塁打も野茂である。スポーツ紙の「日本人初」という記事を見るたび、「何でもかんでも日本人記録か......」と辟易(へきえき)したものだった。だが、そう思っていたことを今は反省している。日本人記録があるからこそ、ダルビッシュや上原の活躍によって当時を思い出すことができるし、あらためて野茂の偉大さに気付かされるからだ。
そこで野茂が保持している日本人メジャー記録をいくつか紹介したい。
メジャー通算投球回 1976回1/3
メジャー通算勝利数 123勝
メジャー通算奪三振数 1918個
メジャー通算完封数 9回
メジャー通算完投数 16回
開幕投手 3回(00年、03年、04年)
シーズン最多完封 3回(95年)
ノーヒット・ノーラン 2回(96年、01年)
シーズン最高防御率 2.54(1995年)
1試合最多奪三振数 17個
現役選手では、通算投球回数(1108回1/3)と勝利数(68)で黒田博樹(ヤンキース)がトップだが、現在38歳の黒田がこの先、野茂の記録に追いつくのは容易なことではない。並ぶ可能性があるのは、開幕投手か。ここまで野茂以外の日本人が開幕投手を務めたのは2008年の松坂大輔(当時レッドソックス)と2009年の黒田(当時ドジャース)。特に黒田は、現在ヤンキースのエースと呼ぶにふさわしい活躍をしており、来年以降、開幕投手を務める可能性は十分にある。
また、これまで50人近い日本人投手が海を渡ったが、ノーヒット・ノーランを達成したのは野茂ただひとり。2008年、当時ドジャースの黒田がブレーブス戦で7回までパーフェクト・ピッチングを見せていたが、8回に安打を打たれ完全試合ならず。そして2013年、ダルビッシュが今季初登板となったアストロズ戦で9回二死までひとりの走者も許さなかったが、最後の打者に安打を許し、快挙は夢と消えた。
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