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【MLB】ヤンキースがイチロー獲得を急いだ理由とは? (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 しかしウィンフィールドは、後に通算3000本安打・400本塁打を達成。野球殿堂入りも果たし、31番はパドレスの永久欠番になりました。ジーターも少年時代に憧れた、偉大なプレイヤーなのです。話が少し反れてしまいましたが、ご存知の通りヤンキースの51番は、イチロー選手も敬愛するバーニー・ウィリアムズの背番号です。ランディ・ジョンソンがヤンキースに移籍したときも選べなかった番号なので、さすがのイチロー選手でも51番を背負うことはないと思っていました。むしろ個人的には、イチロー選手がベーブ・ルースの『3番』が入った背番号を選んだことに、感慨深いものを感じています。

 マリナーズ一筋で現役生活を終え、シアトルのフランチャイズプレイヤーと言われる選手になってもらいたい、という思いもありました。でもやはり、そのままワールドチャンピオンという勲章がないままマリナーズで引退することになれば、ファンとしては寂しい気もします。レッドソックス一筋に19年間プレイし、『打撃の神様』と呼ばれたあのテッド・ウィリアムズでさえもチャンピオンリングを手にすることができず、最後までそれを後悔していました。

 そんな歴史を顧(かえり)みると、イチロー選手にはぜひともチャンピオンリングを手にしてほしい。メジャーリーガーなら誰もが一度は着てみたいピンストライプのユニフォーム姿で、世界一となる舞台に立つことを願うばかりです。今シーズン、もしワールドシリーズに進出すれば、イチロー選手は自身の誕生日(10月22日)をユニフォーム姿で迎えて、世界一に挑むこととなります(第1戦は10月24日)。

 果たしてイチロー選手は、誕生日までシーズンを終えることなくプレイできるでしょうか。目指すは、世界一のみ。夢のようなシーズンを、ぜひ一緒に堪能しましょう。

※記録は7月24日現在

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