【MLB】ヤンキース移籍後のイチローが見せる「笑顔」のワケ
チームメイトとなった黒田博樹と試合中に談笑するイチロー イチローの周りから笑い声が絶えない。試合前の打撃練習ではデレク・ジーター、ロビンソン・カノらとともに第1組でフリー打撃を行ない、誰かがスタンドインすると奇声を上げて喜んでいる。
「バッティング練習で、ゲームをやっているんですよ。ジーターが僕に声を掛けるっていうよりも、僕がジーターをからかっているだけですよ。ヘヘヘ」
メジャー屈指のスター選手であるジーターとも気軽に談笑できるイチローの姿を見て、さすが11年半もの間、メジャーのトッププレイヤーとして活躍してきただけのことはあるとあらためて思った。
そしてヤンキースでは嬉しい再会もあった。本拠地でのロッカーの場所は、マリナーズ時代の旧友に挟まれている。イチローを中心として、向かって右側が親友ともいえるラウル・イバニエス。左側がラファエル・ソリアーノだ。この配置にもイチローはご機嫌だった。
「リクエストしたわけではないのに、(ヤンキースのスタッフの方は)よくわかっているなぁと思いましたね。ソリアーノは別として(笑)」
ヤンキース移籍後、イチローは以前にも増して明るい。マリナーズにいた時も、今季は弟分である川崎宗則がチームメイトになったことで笑顔が多かったが、その明るさとは別物だ。
「勝負事は勝たなければ意味がない」――ヤンキースのイチローとなった今、彼は心から野球を楽しんでいるな、とつくづく感じる。
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