【MLB】7月のトレード期限を終え、補強に成功したのはこのチーム

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
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昨シーズン16勝を挙げたザック・グレインキーの獲得で、巻き返しを図るエンゼルス昨シーズン16勝を挙げたザック・グレインキーの獲得で、巻き返しを図るエンゼルス 7月31日のトレード期限までに、各球団は積極的に動き回り、後半戦に向けて新たな戦力を補強しました。今回のトレードを見渡してみると、一番成功したと言えるチームは、ナ・リーグ西地区のロサンゼルス・ドジャースではないでしょうか。

 今年5月にチーム売却を完了させ、名門再建の第一歩を踏み出したドジャースは、トレード期限までの最後の1週間で、主力選手3人の補強に成功しました。まずは7月25日に、マイアミ・マーリンズからハンリー・ラミレスを獲得。2006年のナ・リーグ新人王で、2009年にナ・リーグ首位打者に輝いたバッターです。ただ、昨年は打率.243と苦戦し、今シーズンも打率.246と精彩を欠いていました。

 しかしラミレスは、ドジャースに移籍した直後の7月27日、いきなり本領を発揮。西地区で首位を争うサンフランシスコ・ジャイアンツ相手に、延長10回表、決勝ツーランホームランを打って早くもチームの勝利に貢献したのです。ドジャースでは3番のマット・ケンプ、4番のアンドレ・イーシアーに次ぐ5番バッターとして期待されています。前半戦は3番、4番がともにケガで欠場し、攻撃力不足に悩んだ時期もあったので、ラミレスの加入は非常に心強いでしょう。

 さらにドジャースは、7月30日にシアトル・マリナーズからブランドン・リーグも獲得しました。昨年、ア・リーグ3位の37セーブを挙げた豪腕クローザーです。今年は調子を落として中継ぎに降格したものの、その球威は変わっていません。ドジャースでも貴重な中継ぎとしてフル回転すると思います。2011年サイ・ヤング賞投手のクレイトン・カーショウを中心に、先発陣は好調をキープしているので、ブルペンにとって頼もしい存在となるはずです。

 そして最後の3人目は、7月31日のトレード期限ぎりぎりにフィラデルフィア・フィリーズから獲得したシェーン・ビクトリーノです。ビクトリーノはオールスターに2回選出、ゴールドグラブ賞にも3度輝いた名外野手。2008年ワールドシリーズ制覇の主力メンバーでもあります。この獲得により、センターのケンプ、ライトのイーシアー、そしてレフトにビクトリーノと、ドジャースの外野陣は全員ゴールドグラブ賞プレイヤーとなりました。守備面の補強としては申し分ないでしょう。

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プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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