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【MLB】レギュラー定着を決定づけた青木宣親の3つのプレイ (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 よって今年、フィルダーがFAで抜けたことで、レネキー監督は機動力を駆使した野球に方針転換をしました。青木選手を獲得した背景には、それもあったのです。メジャー経験のない選手だったので、当初はテストを受けさせたりもしましたが、いざゲームが進むと、青木選手はレネキー監督好みのプレイを何度も披露してくれました。いまやレネキー監督の野球に不可欠な選手です。青木選手は『レネキー監督の申し子』といっても過言ではないでしょう。

 特にレネキー監督が青木選手を気に入っている点は、打率.302と、左バッターでありながら左投手を苦にしていないところだと思います。左投手対策として右バッターばかりを揃えるオーダーを組んだときも、青木選手だけがひとりだけ左バッターでスタメンに名を連ねました。

 選球眼も良く、出塁率(.368)も高いので、今では毎試合1番バッターに起用されるようになりました。さらに犠牲バントも現在6本と、野手ではリーグ2位を記録(DH制のないナ・リーグの犠牲バント上位は投手が多く占めている)。青木選手は新生ブルワーズを象徴する選手だと思います。後半戦はぜひとも『不動の一番バッター』として定着し、打撃十傑に入るような活躍を期待したいです。

著者プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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