【夏の甲子園2026】初球150キロで「球場の雰囲気が変わった」 29年ぶり白星を呼んだ大分商・平田玲翔の底知れぬ才能 (2ページ目)
【打者としても高校通算20本塁打のスラッガー】
報道陣の間では、平田について「森下暢仁2世」という声も飛んだ。広島でプレーする森下は大分商のOBである。
だが、森下が真上から投げ下ろすオーバーハンドなのに対して、平田は斜めの角度から右腕を振るスリークォーター。体の使い方が根本的に異なっている。
腕を振る角度について聞くと、平田は事もなげに驚きの投球術を明かした。
「(腕の)アングルは途中で変えています。スライダーを横に曲げたい時はちょっと斜めにしたり。真っすぐもバッターの目が慣れてきたと思ったら、下から投げたり、上から投げたりして変えます。球の軌道が変わると、打ちづらいじゃないですか」
実際に投球を見た限りでは、そこまで腕の角度を大きく変えていた印象はなかった。しかし、本人にとっては大きな変化なのだろう。
「キャッチボールの時から、いろんな角度で投げて、『今日はこの角度が合ってるな』と確認しています」
腕の振りだけでなく、下半身の使い方も変幻自在だ。2段モーションで投げたと思ったら、次はクイックモーションで投げることもある。ただ速いストレートを投げるだけでなく、打者のタイミングを外す工夫も厭わない。
もともと制球力が課題だったが、冬場にコンパクトな投球フォームへと修正したところ、コントロールが安定。今夏は大分大会で最速152キロをマークし、プロスカウトの評価も高まっている。
一方で、平田には野手としての高い資質も備わっている。日本文理戦では無安打に終わったものの、高校通算本塁打数は20本。50メートル走6秒0の俊足の持ち主で、スライディングひとつとっても躍動感がある。
甲子園のマウンドに上がった喜びと、甲子園の打席に立った感動は、どちらのほうが大きかったか。そう尋ねると、平田は「打席です」と答えた。
「ピッチングは楽しむ形、バッティングはフルスイングする形。気持ちの面では、バッティングのほうが楽しかったですね」
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