【ドラフト】元とんかつ店勤務の25歳右腕や、大阪桐蔭「最強世代」のひとりも 社会人野球のドラフト候補も注目 (3ページ目)
昨季はチームの厚い選手層に阻まれ、本戦は途中出場のわずか1試合のみに終わったが、今季は正捕手のポジションをつかむと、わずか2枠の西関東二次予選制覇に貢献。チームは第1代表で本戦進出を決めた。
本大会では、初戦でJR西日本と対戦。5番で出場した有馬は3回2アウト1、2塁からレフト前に勝ち越しタイムリーを放ち、定評のある守備に加えて打撃力も見せ、チームを勝利(6-2)に導いた。
その試合後に昨季との違いや、プレッシャーについて問われ、「『自分が正捕手としてやってやる』という気持ちは強いですが、どちらかといえば、素晴らしい選手が揃う捕手陣の代表として、投手の皆さんとのバッテリーで試合に臨んでいるような感覚です。気負って自分のプレーができなくなるような緊張感はありません」と気持ちの強さを覗かせる場面もあった。
「(正捕手は)自分で勝ち取った部分も、周りの方のおかげで試合に出られているところもあると思います。周囲の皆さんに対する感謝の思いは忘れずに、このような舞台に立てることに感謝しながらプレーしたい。今は(自身のドラフト指名については)まったく頭になくて、チームの勝利のことしか考えられていません。
打撃や肩の強さといった、捕手に求められる役割はある程度こなせる自信はありますが、捕手として一番大切なのはチームが勝つこと。そういった点も重視していきたいです」
そう次戦以降への意欲を見せたが、終盤までロースコアが続いたJFE東日本との2回戦で、延長11回タイブレークの末にサヨナラ負け(1-2)。3年ぶりの準々決勝進出、2022年以来の黒獅子旗(優勝旗)獲得には至らなかった。その悔しさを、NPBで晴らすチャンスは訪れるのか。
昨年のドラフト会議は社会人野球から14名が指名(支配下のみ)を受けたが、今年は何人の選手に歓喜の瞬間が訪れるのか。その行方をじっくりと見守りたい。
著者プロフィール
白鳥純一 (しらとり・じゅんいち)
ライター。WEBサイト「キングギア」でのライティングをきっかけに取材活動を開始。スポーツの取材やインタビュー記事を中心に執筆を続けている
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