【ドラフト】元とんかつ店勤務の25歳右腕や、大阪桐蔭「最強世代」のひとりも 社会人野球のドラフト候補も注目 (2ページ目)
【大阪桐蔭の「最強世代」、今季に覚醒した捕手も】
同じく、夏の都市対抗野球で安定した投球を見せ、ネット裏の評価を上げたのが、鷺宮製作所の竹丸和幸(たけまる・かずゆき)だ。広島の崇徳高校、城西大学を経て社会人に進んだサウスポーは、球の出どころが見えにくいスリークォーターから繰り出される最速152キロの速球と、キレ味鋭いチェンジアップを武器に活躍。チームとしては3年ぶりの本大会出場に貢献した。
「本当は高校で野球を辞めるつもりでしたが、大学、社会人とオファーが届いたので、流れで野球を続けてきた部分もありました。『きっとプロ選手にはなれないだろう』と思っていたので、(ドラフト注目候補と言われることに)不思議な感じもありますが、もしチャンスがあるのならプロに行きたいです」
竹丸は本戦でも、TDKを相手に6回1失点、8奪三振の好投でチームの勝利を手繰り寄せた。
その竹丸から、続く準々決勝の初回に3ラン本塁打を放ったのが、日本生命の好打者、山田健太(やまだ・けんた)だ。根尾昂(中日)らと甲子園で春夏制覇を成し遂げた大阪桐蔭の「最強世代」の内野手だ。山田は竹丸がマウンドを降りた8回にもソロ本塁打を放ち、チームを勝利に導いた。
その山田は「(日本生命は立教大時代にドラフト指名漏れを経験して)どん底の時に声をかけてくださったチームなので、『恩返しをしたい』という思いで戦っている。(本塁打を)2本も打てて本当にうれしいですし、バッティングが楽しかったです」と振り返った。
山田と同じく高校時代から注目を集めてきたENEOSの正捕手、有馬諒(ありま・りょう)もドラフト解禁年を迎える。
近江高校時代には、楽天で今季一軍デビューを果たした林優樹とバッテリーを組み、計3度の甲子園出場を果たし、3年夏(2018年)には準々決勝に進出。その年は吉田輝星(オリックス)率いる金足農業に2ランスクイズでサヨナラ負けを喫し、涙を飲んだ。
その後は関西大学に進み、金丸夢斗(中日)らとバッテリーを組むと、リーグベストナインを4度獲得。安定した守備で存在感を示し、侍ジャパン大学代表にも選出されたが、プロからの声はかからずENEOSに進んだ。
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