今秋ドラフトで注目のBCリーガー3人 リーグ屈指のスピードスターやスラッガー、成長著しい21歳左腕も (4ページ目)
BC茨城の巽真悟監督(元ソフトバンク)は、金の長所を「いろいろな球種でストライクが取れるところと、三振がほしいところで低めに集めてしっかり三振を取りきれるところ。あと、年齢のわりにマウンドさばきが落ち着いていて、大人な投球をするところ」と評する。
マウンドでのメンタルの強さは折り紙つきだ。「監督からは『楽しめ』と言葉をいただきました」と、BC選抜戦も平常心でこなした。巽監督は「夏場で少しスピードが落ちているところが課題」と指摘しながらも、「この課題がクリアできれば、リーグで一番いい左ピッチャーになれる」と期待する。
座右の銘は「I AM THE BEST」。帽子のつばにもそう書いてある。まだまだ足りない部分もあるが、「BEST」の自分を作り上げていく。
【センスが光る埼玉のスラッガー】
●大城龍馬(おおしろ・りょうま)
2002年5月11日生まれ、東京都出身
(外野手・内野手、172cm/84kg、右投右打、創価大学→BC埼玉武蔵ヒートベアーズ)
この時期のBCリーグは、まだドラフト候補が絞られておらず、多くの選手が「候補」であるといえる。6月26日のBC選抜戦には選ばれていなかったが、攻守に光る存在としてBC埼玉の大城を挙げておきたい。
大城は日大三高から「日本一になりたい」と名門・創価大学へ進んだ。
「組織的な野球で、つなぐ意識や犠牲心を学びました。人間的な成長が大きかった」
試合に出始めたのは大学2年からで、3年時には東京新大学リーグでベストナインを獲得。社会人チームへの入団も内定していたが、スカウトがチェックし始めたこともあり、本気で「プロ」という道を考え始めた。ただ、ケガもあって思うような活躍ができず、周囲からは「あきらめたほうがいい」と言われたこともある。
「それでも、0.01%でも可能性があるなら」
本気でNPBを目指すため、決まっていた社会人チームに断りを入れ、「1年だけ」と決めてBC埼玉の門を叩いた。
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