【高校野球】「納豆、味噌汁は今もダメ」 幸福の科学学園のドミニカ人留学生が明かす日本生活の苦悩と希望 (2ページ目)
生活面に戸惑い、技術面で伸び悩んだ時期もあった。だが、昨年12月にドミニカ共和国に里帰りしたことが、ユニオールの転機になったという。
「家族とたくさん話して、なんで日本に来たか理由を思い出しました。私には夢がある。チームの戦力になって、結果を出す手伝いをして、甲子園を目指してます。だからもっと頑張ろうと思いました」
【ホーライスイングで打撃開花】
今年に入って、ユニオールは急成長を遂げている。体重は90キロに戻り、持ち前のパワーが生きるようになった。さらに、技術的に大きく進化する要因があったという。
「ホーライスイング、めっちゃ感動しました。(スイング軌道の)後ろを使うことで、めっちゃ飛ぶようになりました。ドミニカではこんな打ち方、知らなかったです」
ユニオールの言う「ホーライスイング」とは、幸福の科学学園の特別コーチを務める蓬莱昭彦の提唱するスイングのこと。蓬莱特別コーチは西武、中日でプレーした元プロ野球選手で、東京の中学硬式クラブの名門・世田谷西リトルシニアの総監督として知られる。
ユニオールは蓬莱特別コーチから打撃技術を学び、確かな手応えを得たという。練習試合では2打席連続弾が飛び出し、取材後に行なわれた春季栃木大会では高校通算5号となる本塁打も放っている。
日本の生活を通して学んだことは何か。そう尋ねると、ユニオールは「ふたつあります」と前置きして、こう続けた。
「ひとつはこの学校の生活で、日本人の生き方を学びました。仲間はみんなやさしくて、日本の文化を教えてくれました。もうひとつは、エル・カンターレの教えを勉強して、考え方が変わりました。心の掃除をするようになって、人として成長しました」
その言葉を受けて、エミールもこう続いた。
「わたしもです。ドミニカにも神様あります。日本に来て、初めて茨田さんにエル・カンターレの本を読んでもらって、おれの考え方が変わって、性格が変わって、野球がうまくなりました」
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