2024年の夏の甲子園を制するのはこのチーム! 高校野球を知り尽くす記者5人が優勝校を予想

 いよいよ第106回全国高等学校野球選手権大会が開幕する。昨年は慶應義塾が107年ぶりの日本一を果たし大きな盛り上がりを見せたが、今夏の甲子園を制するのはどこか? 高校野球を知り尽くす識者5人に優勝チームをズバリ予想してもらった。

大阪大会決勝で15奪三振の快投を演じた大阪桐蔭・森陽樹 photo by Ohtomo Yoshiyuki大阪大会決勝で15奪三振の快投を演じた大阪桐蔭・森陽樹 photo by Ohtomo Yoshiyukiこの記事に関連する写真を見る楊順行氏(ライター)

優勝予想:大阪桐蔭

 ずっと都市対抗を取材していて、各地方大会はライブ配信をちらちらながめていた程度。偉そうに優勝予想などできないが、組み合わせを見る限り、第1日第2試合から第2日第2試合までの「山」が濃い。

 健大高崎、智辯学園、大阪桐蔭、興南と、全国制覇経験校がズラリ。しかも、春夏連覇経験校の大阪桐蔭と興南がいきなり対戦するのだ。ただ、それでもやはり、大阪桐蔭が抜けているのではないか。都市対抗もそうだが、炎天下の甲子園ではいまや、力の差がない複数の投手がいることが優勝への必須条件だ。

 大阪桐蔭には154キロ右腕の平嶋桂知に加え、森陽樹、中野大虎の2年生コンビら、相変わらず高水準の投手が揃っている。打線も大阪大会で6割近い打率を残した徳丸快晴、境亮陽ら力強い。2018年も、春夏連覇経験校の作新学院との初戦を制して優勝しており、1回戦を突破すれば勢いに乗るかも。

 夏は25回目出場の広陵と、23回目の熊本工という名門が、甲子園では意外なことに初めて対戦する。広陵はエース・高尾響頼みだったのが、山口大樹が広島大会では高尾以上のイニングを投げ、堀田昂佑も台頭したのが心強い。

 広陵は夏4回、熊本工は3回の決勝進出があるが、夏3回以上の決勝進出がありながら優勝していないのは、この両校だけだ。どちらが3回戦に進むか。ただ初戦を突破しても、この山には東海大相模もいる。ほかに2年連続センバツ準Vの報徳学園は今朝丸裕喜、間木歩の二本柱が健在で、京都国際も総合力が高い。

 センバツでは「西暦末尾"4"は、初優勝の年」と予想したが、西暦末尾"4"のオリンピックイヤーは過去サプライズの優勝が続く。1964年は、有藤通世(元ロッテ)が初戦で死球を受けてリタイアするなど、飛車角落ちの高知、84年はPL学園絶対と言われながら"木内幸男マジック"で取手二と、いずれも県勢としての初制覇を果たしている。

 さらに2004年は、駒大苫小牧が北海道勢として初の大旗を手にした。吉田輝星(オリックス)の弟・大輝のいる金足農が再び"カナノウ旋風"を起こすか。比較的組み合わせに恵まれた最速152キロ右腕・関浩一郎の青森山田。あるいは、過去に佐賀商、佐賀北と開幕試合に勝つとめっぽう強い佐賀勢の有田工はいかに? ただ......サプライズもおもしろいが、個人的には大阪桐蔭と広陵、甲子園では対戦していない両校の決勝を見てみたい。

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