「一か八かの賭けに出るしかない」別海高校は甲子園出場を勝ちとるためにチーム一の問題児をキャプテンに任命した (4ページ目)
ミーティングで「一から練習の取り組みを変えていこう」と訴える。ムードメーカーの中道に軽さが見えれば、キャプテンシーが備わっている寺沢が引き締める。そうやって、エースであろうが4番バッターであろうが、皆と同じように道具運びをするといったように、やるべきことを共有できるようになった。
元問題児のキャッチャー。プロ野球の名将として知られる野村克也の言葉を借りれば、中道は態度が変わり、行動が変わった。
「秋は全道でベスト4。夏は北北海道で優勝」
キャプテンを中心に明確な目標を掲げた別海は、運命を変えようとしていた。
著者プロフィール
田口元義 (たぐち・げんき)
1977年、福島県出身。元高校球児(3年間補欠)。雑誌編集者を経て、2003年からフリーライターとして活動する。雑誌やウェブサイトを中心に寄稿。著書に「負けてみろ。 聖光学院と斎藤智也の高校野球」(秀和システム刊)がある。
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