「どうせオレは使われねえんだろ」選手たちの目が死んでいた青学大野球部を再建 安藤寧則監督は5年でどうやって日本一へ導いたのか (6ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • photo by Sportiva

── 春、大学日本一に上り詰めた青山学院大学ですが、この秋はどんな野球を見せてくれますか。

安藤 それは、常に応援されるチームであってほしいし、応援される選手であってほしいということに尽きると思います。応援したくなる選手って、絶対に手を抜かないじゃないですか。やれることを精いっぱいやる。必死、必死の積み重ねができている。そういう選手は応援したくなるだろうし、そういう選手が揃っているチームは勝ち負けを超えて応援してもらえると思うんです。

 必死にやって、出しきって、そこで出た結果を咎めることはしたくない。だから目標は春秋連覇ではなく、「自分たちはこうやるんだ」という必死さが滲み出る野球を目指して、その積み重ねが連覇につながればそれが最高だし、そのために彼らをその気にさせるのが僕の仕事です。僕の言葉で選手たちの目の輝きと行動が変わってくるのを、この春、ちゃんと見せてもらいましたからね。

著者プロフィール

  • 石田雄太

    石田雄太 (いしだゆうた)

    1964年生まれ、愛知県出身。青山学院大卒業後、NHKに入局し、「サンデースポーツ」などのディレクターを努める。1992年にNHKを退職し独立。『Number』『web Sportiva』を中心とした執筆活動とともに、スポーツ番組の構成・演出も行なっている。『桑田真澄 ピッチャーズバイブル』(集英社)『イチローイズム』(集英社)『大谷翔平 野球翔年Ⅰ日本編 2013-2018』(文藝春秋)など著者多数。

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