専大松戸・平野大地は投手転向わずか2年で甲子園完封勝利 センバツ最速記録よりも目指すもの (3ページ目)
捕手から転向して2年で、リリース感覚の異なる3種類の変化球を扱えていること自体、平野の非凡さを表しているのではないか。そんな感想を捕手の吉田にぶつけると、吉田はしみじみとこう語った。
「『今までキャッチャーやってたの?』というレベルでいいピッチャーになりましたけど、あいつは人一倍努力してきたので。高校に入ったばかりの頃は、同期の青野(流果)や渡邉(翼)が試合で投げていたのに、平野は投げられなくて悔しかったはずです。そうやって努力してきたものが、いま形になったんだと思います」
専大松戸は3月26日にベスト8進出をかけて高知と対戦する。
叩き上げの元捕手・平野大地は、この晴れ舞台でどこまで自分の価値を高めることができるだろうか。
【タイトル】『離島熱球スタジアム』 鹿児島県立大島高校の奇跡
【著者名】菊地高弘
【発売日】2023年3月3日
【本体定価】1760円(税込)
著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。
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