この夏の主役候補、日本文理・田中晴也の短すぎた夏。甲子園での敗戦は「伝説」の序章にすぎない (3ページ目)
田中に今後の進路について聞くと、プロ志望届を提出するかを含めて「これから考えます」と答えた。大学進学という選択肢もあるようだ。
いくら「逸材」ともてはやされようとも、高校生は未熟である。思うような「最後の夏」を送れた球児など、ほんのひと握りしかいない。だが、田中のように負けず嫌いで思考力の高い選手ほど、自分に求める理想が高くなるものだ。「将来は世界で通用する選手になりたい」と高い目標を口にする田中には、今夏につまずいた自分が許せないという感情もあるかもしれない。
「あの田中も高校時代には甲子園で打ち込まれたんだよ」
いつかそう語り継がれるような選手になる可能性は十分にある。田中晴也の野球人生は、まだ第1コーナーを回ったばかりなのだから。
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