2022.06.09

BC茨城の155キロ右腕・ペレズとは何者だ? 4年のブランクを経て日本にやってきたドミニカ出身の29歳にNPBスカウトも注目

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke
  • 写真提供/茨城アストロプラネッツ

 NPBの支配下登録期限が残り2カ月を切るなか、スカウトたちの注目をひそかに集めている剛腕投手がいる。

 昨年セサル・バルガスをオリックス、ダリエル・アルバレスをソフトバンクに送り出したBCリーグの茨城アストロプラネッツに加入したばかりの右腕、デイビッド・ペレズだ。

BCリーグの茨城アストロプラネッツに加入したドミニカ出身のデイビッド・ペレズBCリーグの茨城アストロプラネッツに加入したドミニカ出身のデイビッド・ペレズ この記事に関連する写真を見る

元レンジャーズの有望株

 196センチ、108キロという巨漢のドミニカ共和国出身の29歳。来日初登板となった5月28日の巨人三軍戦で球速153キロを計測すると、2連投となった6月1日の埼玉武蔵ヒートベアーズ戦では同155キロをマーク。来日前にはアメリカで98マイル(約157.7キロ)を記録したという話もある。

 興味深いのが、独特の経歴だ。2017年にロサンゼルス・エンゼルス傘下のマイナー球団オレム・アウルズ(ルーキーリーグ)でプレーしたのを最後に、4年間も現役から離れていたのだ。

 なぜ、長いブランクを経て茨城にやって来ることになったのか。

「今年の2月末か3月前半、ピッツバーグ・パイレーツのスカウトと電話で話していたら、『デイビッド・ペレズという本当に面白いヤツがいるから、フロリダに見に来たらどうだ?』と言われたんです」

 そう明かすのは、茨城球団GMの色川冬馬氏だ。同氏はイランやパキスタン、香港の代表チームを率いた経験があり、昨年にはロサンゼルス・ドジャースに右腕投手の松田康甫(こうすけ)を送り出すなど独自のルートを持っている。その色川GMが、アジアンブリーズというトラベリングチームの活動をアリゾナで行なっていた頃、パイレーツに変わった経歴の"逸材"がいると聞きつけた。

 ただし、ペレズは選手として在籍していたわけではない。投手コーチとしてマイナーリーガーの指導にあたっていた。

 もともとペレズは2009年、16歳の時にテキサス・レンジャーズと42万5000ドル(現在のレートで約5560万円)で契約した。翌年ドミニカで行なわれたサマーリーグでは14試合に先発して防御率1.41、70イニングで68奪三振、与四球8という好成績を残し、MLBの公式ページはレンジャーズの2011年プロスペクト(有望株)ランキングで9位に選出した。