甲子園交流試合出場、長崎の投手王国・創成館に屈指の逸材たちが挑む

  • 加来慶祐●文 text by Kaku Keisuke
  • photo by Nagasaki Shimbun/Kyodotsushin images

スポルティーバ厳選!
高校野球 47都道府県の注目選手
長崎編

 新型コロナウイルスの影響により毎年夏に甲子園で開催される「全国高等学校選手権大会」が中止となり、その代わりに、各都道府県は独自の代替大会を開く。長崎では県独自の代替大会が7月10日よりスタート。激戦の中心になりそうな選手たちを挙げていく。

 中止となった今春センバツへ出場予定だった創成館。救済措置として行なわれる8月の甲子園交流試合を前に、県の代替大会に臨む。

「県の代替大会で優勝したうえで甲子園球場へ行こう」という稙田(わさだ)龍生監督のゲキに応える精鋭たちをまず紹介する。

左右異なるタイプの投手たちがいる創成館左右異なるタイプの投手たちがいる創成館 高い制球力と巧な投球術で層の厚い投手陣の中心になるのが、左腕の白水(しろみず)巧。スライダー、チェンジアップにキレがあり、左右両コーナーへ丁寧に投げてバットの芯を外す。

 終盤のマウンドを託されることが多い藤川力也は、投手王国のチームでトップの球威がある右腕だ。加えて縦に落ちる変化球も得意とする。

 近藤大地は右のアンダースロー。183センチの長身を沈み込ませ、長い腕をしならせながらスライダー、カットボール、チェンジアップを放つ。理想像にするのは「平成のサブマリン」こと、元千葉ロッテの渡辺俊介氏(現・新日鐵住金かずさマジック監督)という。現役時代の渡辺氏のような柔軟性が備われば、近藤の下手投げはさらに効力を増すだろう。

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