センバツ大会中止にプロスカウトも肩を落とす。観戦できずに思うこと
日本高等学校野球連盟(高野連)は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、"無観客"で開催方針だったセンバツ大会の中止を決めた。
無観客の段階ですでに球場に入れないことが決まっていたプロのスカウトたちだが、今回の決定でテレビ観戦による視察すら断念せざるを得なくなった。センバツが中止になったことで、スカウトたちにどんな影響が出てしまうのか。スカウトたちに本音を語ってもらった。
3月19日に開幕予定だったセンバツは新型コロナウイルスの影響で史上初の中止となった あるスカウトは、現状を冷静に受け止めながらも、大会の中止に肩を落とした。
「センバツで見たかったのは、昨年の秋からひと冬越して、選手たちがどう変化したかということです。体のシルエットがどう変わったのか。フォームがどう変わったのか。投手ならスピードと球質、打者ならスイングスピード。そういう変化を見たかったので、正直、球場で見られなくてもとくに影響はないと思っていました。むしろ、映像のほうがよくわかるし、録画しておけば見たいポイントを繰り返し見られますからね。でも、センバツそのものが中止になり、映像すら見られなくなるのだから、これはかなり痛いです」
センバツだけじゃない。早い地区ならセンバツと同じころにスタートする各県の春季大会まで中止、もしくは延期となった。また、昨年の春にあの佐々木朗希(大船渡高→ロッテ)が"163キロ"をマークした「侍ジャパンU-18代表候補合宿」まで中止となり、高いレベルでの実戦経験を積むチャンスが徐々に減っているのが現実だ。
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