上野由岐子が渋野日向子から得たもの「笑顔はパフォーマンスを変える」 (2ページ目)
―― 北京五輪の時は、ソフトボールが金メダルを獲得し、日本中が熱狂しました。また、昨年の日本スポーツ界を振り返れば、ラグビーがものすごく盛り上がりました。どのような気持ちでご覧になられていましたか。
「やっぱり国内開催ってすごいなと思いました。ソフトボールも2018年に千葉で世界選手権が行なわれて、もちろんラグビーほどではありませんが、日本で大きな国際大会を行なうというのはこういうことなんだ、というのを初めて感じました。テレビ放映もありましたし、とにかく反響は大きかったです」
―― 最近では女子ゴルフの渋野日向子選手との交流もありました。
「おかげでソフトボールが話題になりました(笑)。いい意味で彼女は個性がすごく強くて、自分というものを持っている。内面的な強さを持っているアスリートだなと思いました。それに渋野選手と言えば、やっぱりあの笑顔ですよね。自分もそういう意識を持って臨むことでパフォーマンスが変わるんじゃないかと思いました。笑顔って心の余裕なんです。いつも笑っていられるわけではないけど、大事な局面で笑顔を意識できるというのは心の部分につながる。笑顔ってすごくいい言葉だと思いますし、自分もやってみようかなと思いました」
―― 他競技から刺激を受けることもありますか。
「受けますね。むしろ今では、ソフトボールよりもほかの競技の選手から刺激を受けることが多いです。見方や競技性の違いはあっても、ソフトボールにも使えそうだなと感じることはたくさんあります」
―― 周りから期待され、注目を集めるなかで集中力を保つのは大変だと思います。上野投手はアップ中、サングラスをつけて、ひとりで黙々と体を動かしていますよね。
「試合中は集中しているので、周りの音などはあまり気にならないのですが、準備段階でどれだけストレスなくできるのかというのは大切にしています」
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