県岐商・鍛治舎監督は猛反対も改革断行。新ユニフォームに思いを込めた (2ページ目)

  • 大友良行●文 text by Ohtomo Yoshiyuki
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 就任してから1年が経った頃、まず手始めにユニフォームを見直すことで問題を掲げたと鍛治舎は言う。

「どうしたら強くなるか。ユニフォームを変えることで、刺激を与えるつもりでした。そこで95年続いた伝統あるユニフォームを思いきって新しくしました。結果が悪ければ変えてもいいし、また元に戻してもいい。みなさん今までのユニフォームに愛着があるので猛反対されましたが、それを承知でやるのは自分しかいないと思いますし、今しかないと決断しました。昔のことを振り返ってばかりでは前に進めませんから」

 気分を一新するためにユニフォームを変えるというのは、高校野球に限らず、大学野球やプロ野球でもよくある話だ。

 たとえば、東京六大学リーグの東京大学も今春からユニフォームを新調した。残念ながらまだ結果は現れていないが、県岐商は新調してから1年も経たないうちに結果を出した。これこそ"鍛治舎マジック"と言われる所以である。

 これまでのユニフォームは、白地に濃紺で「GIFUSHO」と書かれた胸文字に、帽子には「G」のマーク。ストッキングは濃紺に白の2本線。アンダーシャツも濃紺だった。

 それが今回は、白地に黄色がかった山吹色で「GIFUSHO」の胸文字。ストッキングは黄色に青の線が入り、帽子も青にして、マークはGから「Ken Gifusho」の二段文字となった。また、アンダーシャツも明るい青に変更となった。鍛治舎が新しいユニフォームについて、次のように語る。

「選手たちからは『胸文字は漢字にしましょう』という意見もありましたが、そこは私が『以前と同じ字体で』と逆にお願いしました。このユニフォームは今年6月の東海大会でお披露目したのですが、みなさんビックリされたようで。大阪の少年野球チームのオール枚方ボーイズや秀岳館高校、さらに社会人のパナソニックに似ていると言われますが、県岐商の校旗が黄色っぽい橙色なので、それを取り入れています」

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