スカウトが電話でつぶやいた「ドラフト1位指名される12人」の名前 (2ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tamigami Shiro
  • 田口有史●写真 photo by Taguchi Yukihito

 例年、目玉選手には、当初は「かなりの球団が指名する」という報道が出るが、いざフタを開けてみれば3球団前後というのが大半だ。事実、過去52回のドラフトのなかで、6球団以上から指名を受けた選手は8人しかいない。

■8球団

野茂英雄、小池秀郎

■7球団

福留孝介(PL学園/1995年)

■6球団

岡田彰布(早稲田大/1979年)、清原和博(PL学園/1985年)、大場翔太(東洋大/2007年)、菊池雄星(花巻東/2009年)、大石達也(早稲田大/2010年)

 清宮の指名に関しては、すでに阪神が1位指名すると明言しており、早実の先輩である王貞治氏が会長を務めるソフトバンクも有力視されている。また、その年のアマチュアナンバーワン選手を指名するというポリシーを貫く日本ハムをはじめ、巨人、中日、ヤクルト、ロッテ......といった球団も候補に挙がる。

「日本人で中軸を打てて、しかもこの人気。どこの球団もほしいはずです」

 ただ現時点で、たとえば10球団あったとしても、実際には当日までに減る可能性があると電話口のスカウトは言った。

「プロ志望届を提出したら、その後、各球団のスカウトや編成の人間と面接することができます。そのとき、清宮くん側から"希望"を伝えられる可能性があるかもしれません」

 あくまで想像の話に過ぎないが、「清宮自身が望む環境」や「メジャー挑戦の容認」など、清宮側から要望があれば、それに合わない球団は撤退を余儀なくされるかもしれない。

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