好投手が揃うセンバツ。大阪桐蔭、敦賀気比を止めるのはどこだ? (2ページ目)

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 敦賀気比も、188センチから最速144キロを投げるエース・山崎颯一郎、旧チームから3番を打つ林中勇輝(はやしなか・ゆうき)、U-15日本代表の上中尾真季(かみなかお・まさき)ら好素材が揃う。例年通り、冬場は徹底的に振り込んで打力アップに取り組むなど、センバツ連覇に向けて準備万端だ。

 この2強を追うのが、複数の好投手を揃えている東邦、東海大甲府、木更津総合の3校。

 東邦は1年夏に甲子園を経験したエースの藤嶋健人が順調に成長し、最速146キロの球速もさることながら、左打者の内角に食い込むカットボールが素晴らしい。左腕・松山仁彦(まつやま・まさひこ)も143キロの球速に加え、対戦した打者が「手元まで球種がわからない」というスライダーを持つ。自慢の強打は今年も健在で、チーム打率.379は出場校中2位を誇る。

 東海大甲府は昨夏の甲子園で活躍した菊地大輝、松葉行人(まつば・こうじん)の二枚看板が健在。最速146キロ右腕の菊地に注目が集まるが、松葉の成長が著しい。チェンジアップを武器に、昨秋は防御率0.37をマークした。打線も強力で、公式戦で挙げた7勝のうち5つがコールドゲーム。上位に50メートル6秒前半の選手が揃い、打つだけではなく盗塁、エンドランも絡めてくる。初戦で波に乗れるかがカギだ。

 木更津総合は早川隆久、武田大慶(たけだ・ひろよし)の左腕二枚が安定している。昨春のセンバツでも2試合に先発した早川はタイミングのとりづらいテークバックから140キロ台の速球とスライダー、チェンジアップを投げ込む。昨秋に疲労骨折した腰の具合が気がかりだが、今大会注目のひとりだ。関東大会で東海大甲府を完封した武田も全国レベルの実力を持つ。打線は2年生の大型ショート・峯村貴希がけん引する。

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