【新車のツボ129】トヨタ・プリウスPHV生命力が強い雑食プリウス (4ページ目)

  • 佐野弘宗●文 text by Sano Hiromune photo by TOYOTA


 今回のプリウスPHVも、1年間屋外駐車したとしても、合計発電量は走行距離にして1000km強くらいだとか(日本の平年の晴天率の場合)。太陽光発電ルーフはオプションになるそうだが、予測されるオプション価格を考えると、モトを取るのは不可能っぽい。

 それでも、わずかな距離だろうが「太陽光でクルマが走る!」を実現したことは快挙。それにシツコイようだが、PHVなので自宅だろうが会社だろうが、そこいらのEV対応駐車場など、日本中の津々浦々で充電可能(100V、200V、急速充電と国内すべての電源に対応)だし、もちろんガソリンを入れれば普通のプリウスなみの超低燃費車である。

 PHVが最終的に究極のエコカーかどうかは分からない。でも「どんなところからもエネルギーをもらうぜ!」という雑食の生命力が強そうなところは、今までにないツボだ。


【スペック】
トヨタ・プリウスPHV(プロトタイプ)
全長×全幅×全高:4645×1760×1470mm
ホイールベース:2700mm
車両重量:1510kg
エンジン:直列4気筒DOHC(1797cc)+モーター
最高出力:98ps/5200rpm
最大トルク:142Nm/3600rpm
変速機:無段階動力分割装置
JC08モード燃費:37.0km/L以上(目標値)
乗車定員:4名
車両本体価格:未定

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プロフィール

  • 佐野弘宗

    佐野弘宗 (さの・ひろむね)

    1968年生まれ。新潟県出身。自動車評論家。上智大学を卒業後、㈱ネコ・パブリッシングに入社。『Car MAGAZINE』編集部を経て、フリーに。現在、『Car MAGAZINE』『モーターファン別冊』『ENGINE』『週刊プレイボーイ』『web CG』など、専門誌・一般紙・WEBを問わず幅広く活躍中。http://monkey-pro.com/

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