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【新車のツボ129】トヨタ・プリウスPHV
生命力が強い雑食プリウス

  • 佐野弘宗●文 text by Sano Hiromune photo by TOYOTA

 早ければ今年中にも発売されるというトヨタの新型プリウスPHV(PHVはプラグイン・ハイブリッド・ビークルの略)とは、簡単にいうと"外部からも充電できるプリウス"である。プリウスはもともと電気だけでも走行可能なので、うまく充電すれば、ガソリンを1滴も消費しない(=エンジンを回さない)ままで普段づかいできる......というのが、プリウスPHVの本質的なツボだ。

 もっとも、プリウスはもともと必要な電気をエンジンで自家発電しながら走るから、わざわざ外部から電気を取り込む必要はない。でも、外部充電だけで走ることができれば、クルマからは直接CO2を出さない、あるいは外部充電したぶんCO2排出がさらに減る......というのが、PHVが"ハイブリッドの次のエコカー"と一部で定義される根拠である。

 ただ、その外部電力を発電するときには、どこかでCO2を排出している場合もあるわけで、「PHVのほうがエコ」とはいいきれない。なのに、昨今の自動車メーカーがPHVに力を入れる最大の理由は、米欧を筆頭に、世界主要国の政府がPHVを強力にプッシュしていることが大きい。

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著者プロフィール

  • 佐野弘宗

    佐野弘宗 (さの・ひろむね)

    1968年生まれ。新潟県出身。自動車評論家。上智大学を卒業後、㈱ネコ・パブリッシングに入社。『Car MAGAZINE』編集部を経て、フリーに。現在、『Car MAGAZINE』『モーターファン別冊』『ENGINE』『週刊プレイボーイ』『web CG』など、専門誌・一般紙・WEBを問わず幅広く活躍中。http://monkey-pro.com/

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