【新車のツボ120】
レクサスLX試乗レポート (4ページ目)
本物の木と革に包まれた室内調度は、ああなるほど、アメリカ資本の高級ホテルの風情。古典的本格オフローダー構造のランクルゆずりの高いシートから下界を見おろして走れば、自分が"やんごとない人間"になったかのように錯覚させてくれる。そうなると、せかせかと走るのもバカらしくなって、自然とアクセルを踏む力も優しくなる。
借り物のLX570で東京を走っていたら、やけに熱い視線を感じた気がした。さすがカリスマ。まあ、その大半は「お前には似合わないんだよ」という嘲笑の目だったはずだけど、こうした錯覚作用もまた、クルマ趣味の本質的なツボである。
【スペック】
レクサスLX570
全長×全幅×全高:5065×1980×1910 mm
ホイールベース:2760mm
車両重量:2720kg
エンジン:V型8気筒DOHC・5662cc
最高出力:377ps/5600rpm
最大トルク:534Nm/3200rpm
変速機:8AT
JC08モード燃費:6.5km/L
乗車定員:7名
車両本体価格:1100万円
著者プロフィール
佐野弘宗 (さの・ひろむね)
1968年生まれ。新潟県出身。自動車評論家。上智大学を卒業後、㈱ネコ・パブリッシングに入社。『Car MAGAZINE』編集部を経て、フリーに。現在、『Car MAGAZINE』『モーターファン別冊』『ENGINE』『週刊プレイボーイ』『web CG』など、専門誌・一般紙・WEBを問わず幅広く活躍中。http://monkey-pro.com/
4 / 4