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宮司愛海アナが迫った池江璃花子の原点。恩師から聞いた意外なエピソード (4ページ目)

  • 佐野隆●写真 photo by Sano Takashi


不思議な「璃花子スイッチ」

 清水さんのもと、ひとつ上のカテゴリーの選手たちが目標とするタイムをクリアしていった池江選手。小学3年生でジュニアオリンピックの決勝に進出し、50mバタフライでは、8選手中、池江選手以外の7選手が小学4年生という条件下で3位に輝きます。

 清水さんが印象深い出来事に挙げたのは、自身初のタイトルをかけて挑んだ小学生時代最後の大会、2013年3月に行なわれた「JOCジュニアオリンピック春季大会」でのことでした。

 優勝するつもりで挑んだバタフライで3位。清水さんは、コーチである自分もショックだったのだから、本人はそれ以上だっただろうと振り返ります。

 この悔しい結果を引きずってしまうのかと思いきや、池江選手は見事切り替え、同大会の50m自由形で優勝。この時のことを清水さんはこうしみじみ話しました。

「(50m自由形で)バチンといったのはさすがでした。何かダメだったら何か取ってくるという。そのスイッチはいまだに不明ですけど、"璃花子スイッチ"がどこかにあるんじゃないですか。本人にしか押せないスイッチを持っているかもしれないですね」

 璃花子スイッチ...。先日の日本選手権、日本代表の平井伯昌ヘッドコーチが、池江選手を「力を出し切る天才」と評していたことを思い出します。

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